こんにちは、ドラム講師の川島です。
ドラムを練習していると、ダブルストロークで「2打目だけ音が小さくなる」「速くすると力んでしまう」「スティックがうまく跳ね返ってこない」と悩む方は多いと思います。
ダブルストロークは、単純に同じ手で2回叩けばよいというテクニックではありません。ポイントは、1打目で生まれたスティックのリバウンドを利用し、2打目につなげることです。
この記事では、初心者の方でも練習できるように、ダブルストロークの基本的なやり方から、2打目を揃える練習、スピードを上げる方法まで順番に解説します。
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ダブルストロークとは?
ダブルストロークとは、1回の腕や手首の動きの中で、同じ手で2打連続して叩くテクニックです。
右手なら「RR」、左手なら「LL」。左右を交互につなげると、
RR LL RR LL
という形になります。
ダブルストロークが使えるようになると、ロールやルーディメンツだけでなく、フィルインやドラムソロなど、さまざまなフレーズへ応用できます。
ただし、最初から速く叩こうとする必要はありません。まずは2つの音をきれいに揃えることが最優先です。
ドラムのテクニック全体を整理したい方は、ドラムのテクニックとは?初心者が覚えたい基本テクニックもあわせてご覧ください。
ダブルストロークの基本的なやり方
ダブルストロークでは、1打目と2打目で少し役割が違います。まずは片手だけで動きを確認してみましょう。
① 1打目を叩く
スティックを自然に振り下ろして、1打目を叩きます。
ここで重要なのは、叩いた瞬間にスティックを押さえつけないことです。打面に当たったスティックは自然に跳ね返ってきます。このリバウンドを殺さないことがダブルストロークの大きなポイントです。
② リバウンドに合わせて指を開く
1打目を叩くと、スティックが上方向へ跳ね返ってきます。その動きに逆らわず、スティックに押されるような感覚で指を少し開きます。
自分から無理にスティックを持ち上げるのではなく、スティックが戻ってくる力を利用するイメージです。
③ 指を握り込んで2打目を叩く
最後に、開いた指を握り込むようにして2打目を叩きます。
ここで初心者の方に最も多いのが、「1打目は大きいのに、2打目だけ小さい」という状態です。
その場合は、1打目をさらに強くするのではなく、2打目をしっかり鳴らす意識を持ってください。
- 1打目を叩き、リバウンドを作る
- 跳ね返りに合わせて指を開く
- 指を握り込んで2打目を鳴らす
シングルストロークの段階で力みが強い場合は、先にシングルストロークで脱力ができない原因と改善方法を確認してみてください。
まずは片手ずつ練習しよう
いきなり「RRLLRRLL」と左右を交互に練習するよりも、最初は片手ずつ練習した方が動きを理解しやすくなります。
右手だけで練習
RR RR RR RR
とゆっくり叩きます。このとき、速さよりも次の3点を確認してください。
- 1打目で自然なリバウンドが起きているか
- 2打目が極端に小さくなっていないか
- 腕や手首に力が入っていないか
左手も同じように練習
LL LL LL LL
多くの方は利き手ではない方が弱くなります。右利きの方なら、左手の練習時間を少し多めにすると左右差を減らしやすくなります。
左右をつなげて「RRLL」を練習する
片手ずつある程度安定してきたら、
RR LL RR LL
と左右をつなげます。
このとき大切なのは、4つの音が「タタタタ」と均等に聞こえることです。
悪い例は「タン・タ、タン・タ」のように、1打目だけ強調される状態です。目を閉じて聞いたときに、シングルストロークなのかダブルストロークなのか分からないくらい音が揃えば理想的です。
2打目が弱くなる場合の練習方法
ダブルストロークで最も多い悩みのひとつが、2打目が弱くなることです。
この場合、私はあえて2打目を少し大きく叩く意識で練習することをおすすめします。
通常は「1打目 > 2打目」になりやすいため、一度「1打目 < 2打目」くらいの意識を持ってみます。
実際に2打目を極端に強くする必要はありません。「2打目を鳴らす」という意識を強く持つことで、最終的に1打目と2打目の音量が揃いやすくなります。
ダブルストロークがうまくいかない4つの原因
① スティックを強く握りすぎている
スティックを強く握ると、1打目のリバウンドが止まってしまいます。自分の力だけで2回叩こうとするのではなく、スティックが自然に跳ね返る力を利用しましょう。
② 1打目を強く叩きすぎている
「2打叩かなければ」と考えると、1打目を強く叩きすぎることがあります。しかし1打目に力を使いすぎると、その後の動きが硬くなり、2打目が遅れたり弱くなったりします。
③ 2打目を手首だけで叩こうとしている
低速では手首中心でも叩けますが、テンポが速くなってくると指の動きが重要になります。特に高速域では、2打目を指でコントロールする感覚を身につけていきましょう。
④ 最初から速く叩きすぎている
ダブルストロークは、速く叩くほどごまかしが効いてしまう場合があります。ゆっくり叩くと「2打目が弱い」「左右差がある」「タイミングがずれている」といった問題がはっきり分かります。
動画でダブルストローク系ルーディメンツを確認
実際の動きや音を確認したい方は、以下の動画も参考にしてください。
ダブルストローク系ルーディメンツをさらに体系的に練習したい方は、ルーディメンツ③(ダブルストローク系)も参考にしてください。
ダブルストロークは単体の技術ではなく、パラディドルなどの応用フレーズにも直結します。応用方法を知りたい方はパラディドルの使い方がわからない人へもおすすめです。
ダブルストロークを速くする方法
ダブルストロークは、テンポによって体の使い方が少しずつ変化します。
低速:動きを大きくして確認する
低速では、手首や指の動きを確認できるように、ある程度大きなストロークで練習します。1打目のリバウンドと2打目の動きを、一つずつ確認してください。
中速:動きを少しずつ小さくする
テンポが上がってきたら、低速と同じ大きさでスティックを振ることは難しくなります。速くなるにつれて少しずつスティックの振り幅を小さくしていきます。
高速:指のコントロールを増やす
さらに速くなると、手首を大きく上下させる時間がなくなります。そこで、リバウンドを利用しながら指でスティックをコントロールする割合を増やしていきます。
テンポが上がるほど力を入れるのではなく、余計な力を減らしていくことが重要です。
高速フレーズをより楽に叩く体の使い方に興味がある方は、モーラー奏法で楽に高速フレーズを叩く方法も参考になります。
メトロノームを使った練習方法
- 余裕を持って叩けるテンポから始める
- 1打目と2打目の音量が揃っているか確認する
- 左右差がないか確認する
- 安定したら少しだけテンポを上げる
- 崩れたら一度テンポを戻す
「何BPMまで叩けたか」だけを目標にすると、フォームが崩れたまま速くなってしまいます。きれいに叩けるテンポを少しずつ上げることを目標にしてください。
自分の音を録音して確認しよう
練習中は自分では均等に叩いているつもりでも、録音してみると2打目だけ小さかったり、左右でタイミングが違ったりすることがあります。
- 1打目と2打目の音量
- 左右の音量差
- テンポの揺れ
- 速くなったときに音が潰れていないか
を客観的に聞いてみましょう。スマホ録音の方法は、スマホでドラムをきれいに録音する方法でも詳しく解説しています。
ダブルストロークをドラムセットで使ってみよう
練習台だけでダブルストロークができるようになったら、ドラムセットにも移してみましょう。
- スネアでRRLLを叩く
- タムへ移動する
- 6連符のフィルインに使う
- パラディドルなどのルーディメンツへ発展させる
練習台でできることと、ドラムセット上で自由に使えることは別です。最後は必ず音楽の中で使う練習をしてみてください。
有名ドラマーのダブルストロークを見てみよう
ダブルストロークが実際の演奏の中でどのように使われているのかを見ることも、とても良い練習になります。
スティーブ・ガッド「Crazy Army」
スティーブ・ガッドの「Crazy Army」では、ダブルストロークを含むルーディメンタルなフレーズが音楽的に使われています。

小さなダイナミクスから始まり、後半に向かってドラマティックに展開していく点にも注目してみてください。
デイブ・ウェックル「The Chicken」
デイブ・ウェックルの演奏では、ダブルストロークを使ったフィルインを実際の音楽の流れの中で確認できます。

有名ドラマーのフレーズをコピーして、その一部分を自分の演奏に取り入れていくと、ダブルストロークを「練習技術」から「音楽で使える技術」へ発展させやすくなります。
ダブルストローク上達の順番
- 片手で1打目と2打目の動きを理解する
- 左右それぞれで2打の音量を揃える
- RRLLをゆっくりつなげる
- メトロノームに合わせる
- 少しずつテンポを上げる
- ドラムセットへ応用する
速さを先に求めるのではなく、「きれいな2打」を作ってから速度を上げることが上達への近道です。
どうしてもダブルストロークが安定しない場合
ダブルストロークだけを練習しても改善しない場合は、その前段階に原因があることもあります。
- シングルストロークでも力んでしまう
- 左右の音量が揃っていない
- スティックのリバウンドを利用できていない
- 速くすると腕全体が固まる
という場合は、シングルストロークや脱力から見直してみてください。ダブルストロークは単独のテクニックではなく、スティックコントロール全体の延長線上にあります。
まとめ|ダブルストロークは「1打目のリバウンド」がポイント
- 1打目でスティックのリバウンドを作る
- 跳ね返りに合わせて指を開く
- 指を握り込んで2打目を叩く
- 2打目が弱い場合は2打目を鳴らす意識を持つ
- 最初は片手ずつ練習する
- 速くなるほど振り幅を小さくする
- スピードよりも音の均等さを優先する
ダブルストロークは、最初はなかなか思い通りにならないテクニックです。しかし、正しい動きをゆっくり確認しながら練習すれば、少しずつ2打の音が揃ってきます。
「速く叩く」ことよりも、まずはシングルストロークと区別できないくらい自然な2打を目指して練習してみてください。
一人で練習してもうまくいかない方へ
「自分のフォームが合っているか分からない」「2打目がどうしても小さくなる」「速くすると力んでしまう」という場合は、自分だけでは原因を判断しにくいことがあります。
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