ダブルストロークの習得法:基本からスピードアップまで徹底解説

テクニック

ドラムを始めたばかりのみなさん。ドラムのダブルストロークというテクニックについて疑問や悩みを抱えていませんか?

この記事では、初心者でも理解しやすいように、基本的な習得方法からスピードアップのコツまで、丁寧に解説します。

ダブルストロークのマスターによって、あなたの演奏力がどれだけ飛躍するか、驚くことでしょう。挑戦し続けるあなたの背中を押す、手助けになれば幸いです。

はじめに

ドラム演奏の魅力とは

ドラム演奏の魅力は、なんといってもその圧倒的な存在感です。ドラムはバンドの中でリズムを刻む要となり、音楽に骨格を与えます。

また、ドラマティックなソロから繊細なリズムパターンまで、演奏の幅は無限大。自分の内に秘めたリズムを解放する瞬間、ドラムは演奏者と一体となり、他の楽器では味わえない独特の喜びを提供します。

さらに、技術が向上するごとに、新たな表現の可能性が広がり、創造力と感情を音に乗せて伝える手段として、ドラム演奏は格別の魅力を持っています。

ダブルストロークが持つ重要性

ダブルストロークは、ドラム演奏で必須とも言える技術です。この技術をマスターすることで、ドラマーはリズムやフィルインの精度を高め、より複雑で表現豊かなフレーズを演奏できるようになります。

ダブルストロークは、単に速く叩くためだけではなく、演奏にシャープな力強さを加える重要な役割を担います。それは、繊細な感情表現から力強いビートまで、幅広い音楽の景色を描くための必須の技術です。

また、長時間の演奏でも疲れにくい体の使い方を習得します。ダブルストロークを習得することは、ドラムを演奏する上での土台を築き、無限に広がる音楽の世界への入口となるのです。

ダブルストロークとは

定義と歴史

ダブルストロークとは、一つの手でスティックを2回連続して叩くドラムテクニックです。この技術の起源は古く、軍楽隊のマーチングで使われていたルーディメンツ伝統的なドラミングスタイルにそのルーツを見ることができます。

時代と共に、ダブルストロークはジャズ、ロック、ポップスなど、様々な音楽ジャンルで使われるようになりました。その歴史的背景から、ダブルストロークは単に技術的な側面だけでなく、音楽の表現力を深めるための重要な要素として発展してきました。

習得することで、ドラマーはリズムやフィルインのバリエーションを豊かにし、演奏に新たな次元を加えることができるのです。ダブルストロークは、過去から現在に至るまで、ドラマーにとって不可欠な技術として、その価値を保ち続けています。

ダブルストロークの基本形

ダブルストロークの基本形は、ドラマーが習得すべき最初のステップです。この技術では、一つの手でスティックを二度軽く叩くことで、連続した2つの音を生み出します。この単純なようで繊細な動作は、リズムの正確性と流れを作る上で非常に重要です。

基本形の習得は、力加減、スティックの反動を利用する方法、そしてタイミングの正確さを理解することから始まります。正しいフォームと練習を重ねることで、ドラマーはより速く、そして表現豊かにダブルストロークを演奏できるようになります。

ダブルストロークの基本形の3ステップ
  1. スティックを握ったまま振りかぶる
  2. 振り下ろし1打目を叩くと同時に、スティックに押されるようにして指を開く
  3. 指を握り込んで2打目を叩く(音が小さくならないように注意する)

この基本をマスターすることは、複雑なリズムやフィルインを演奏する土台となり、ドラム演奏の技術全体を高めることにつながります。

ダブルストロークの基本練習法

姿勢とスティックの持ち方

姿勢とスティックの持ち方は、ドラム演奏の基礎中の基礎です。良い姿勢は、リラックスして自然な演奏を可能にし、長時間の練習でも疲れにくくします。スティックの正しい持ち方は、スティックが自然に反動しやすい状態を作り出し、より少ない力で効果的に打音を生み出せるようになります。

この基本をしっかりとマスターすることで、ドラマーはテクニックの向上だけでなく、演奏中の身体への負担を減らし、怪我のリスクを低減できます。

どんなに複雑な技術を習得するにしても、正しい姿勢とスティックの持ち方がその土台となるのです。この基礎が、演奏者にとっての長期的な成長と健康を守る鍵となります。

ダブルストロークのための練習メニュー

ダブルストロークを習得するための練習メニューは、技術の土台を築く上で欠かせません。これらの練習方法は、手の動きとスティックのコントロールを徐々に改善し、連続した打音をクリアにすることを目的としています。

練習メニューには、ゆっくりとしたテンポでの練習から始め、徐々に速度を上げていくものまであり、これにより正確性と速度の両方を身につけることができます。また、左右の手のバランスを整え、均等な打音を出すためにダブルストローク系のルーディメンツの練習がおすすめです。

上記の動画は無料部分の一部のみになりますので、全編は以下の「ルーディメンツ③(ダブルストローク系)」になります。HKオンラインドラム教室への入会、または入会せずに動画を購入することで視聴可能です。

【基礎練習】最初の難関ダブルストローク系ルーディメンツ|初心者のためのHKオンラインドラム教室
このレッスンではマーチングやドラムコーで用いられるルーディメンツというスティックコントロールについて説明します。まず最初に楽譜上での連打の表記の説明をしてから、ダブルストロークを使ったロールの練習をしていきます。①楽譜での連打の表記について...

これらの練習メニューを継続することで、ドラマーはダブルストロークの技術を確実に向上させ、より表現豊かな演奏を可能にします。効果的な練習は、一貫性と忍耐が鍵となり、それが結果としてドラム演奏の質を高めるのです。

練習の頻度と質

練習の頻度と質は、ダブルストロークの上達に欠かせません。練習する際の最大の秘訣は、毎日少しずつでも継続することです。短時間でも良いので、日々のルーティンに組み込むことが重要です。

また、練習の質にも注目しましょう。スローペースで正確に叩くことから始め、徐々に速度を上げていくことが効果的です。急がず、自分のペースで焦らずに進めることも、練習を続ける上での大切なポイントです。

練習頻度と質について
  1. 毎日練習することがベスト
  2. 1打目を叩いた瞬間、リバウンドが発生して、スティックと指の腹がくっつきながら開く感覚を意識する
  3. 1打目よりも2打目の音を大きくできるように意識して練習

さらに、練習中は自分の演奏を意識的に聞くことで、改善点を見つけやすくなります。このように、練習の質を高め、適切な頻度でコツコツと取り組むことが、ダブルストロークの技術向上への近道となるのです。

ダブルストロークを応用した演奏技術

ダブルストロークを活用したフィルイン作成

ダブルストロークを活用したフィルインは、ドラム演奏にシャープな表現をもたらします。このテクニックを駆使することで、ドラマーは楽曲の遷移部分において、聴き手の期待を裏切るような驚きや、感情の高まりを演出することが可能になります。

フィルイン作成では、ダブルストロークの連続技術を基に、異なるドラムやシンバルを巧みに組み合わせることで、リズムの幅を広げることができます。このプロセスは、創造力と技術の両方を鍛え、曲全体のクオリティを向上させる効果があります。

このフレーズは少々難しいので以下の動画を参考に練習してみましょう。

また、ダブルストロークを用いたフィルインは、演奏者が自己表現のための新たな言語を獲得する手段となり、ドラム演奏の醍醐味をさらに深めることができます。

リズムの多様化

リズムの多様化は、ドラム演奏の表現力を格段に向上させます。ダブルストロークの技術を活用することで、単調なビートから脱却し、楽曲にフィールとグルーヴを与えることが可能になります。

これは、聴き手にグルーヴのあるリズムを提供し、音楽体験をより豊かなものにします。複雑なリズムパターンを作り出すことで、演奏者は自身の音楽的アイデンティティを確立できます。

このプロセスは、ドラマーが自己の技術を磨き上げ、創造性を発揮する上で欠かせない部分です。ビートとリズムの多様化により、音楽はより一層魅力的で、感動的なものに変わります。

上達のための高度な練習方法

速度を上げるためのテクニック

速度を上げるための練習は、ドラム演奏において欠かせないスキルです。この技術をマスターすることで、ドラマーは曲の様々な部分で、ダイナミックな演奏を展開できるようになります。

正しい姿勢とスティックの持ち方から始まり、リラックスした手首の使い方、効率的なスティックの動かし方まで、速度を上げるには細かい箇所への意識的な練習が必要です。

以下はスピードを上げるときに意識することをまとめた動画です(HKオンラインドラム教室の無料動画より)

上記の動画は無料部分の一部のみになりますので、全編は以下の「ダブルストローク①」「ダブルストローク②」になります。HKオンラインドラム教室への入会、または入会せずに動画を購入することで視聴可能です。

【テクニック】ダブルストロークの基本的な動かし方!|初心者のためのHKオンラインドラム教室
このレッスンではドラムを始めて誰もがつまずくダブルストロークという腕を一振りで2打叩くテクニックの解説をしていきます。このダブルストロークは1打目ができればほぼ完成になります。ですので1打目の練習に時間をかけてください。
【テクニック】ダブルストロークの低速から中速、そして高速の叩き方|初心者のためのHKオンラインドラム教室
このレッスンでは、ダブルストロークの高速化を学び、叩き方の変化や練習の時間割に注力します。スピード向上には手首と指の使い方が大切で、疲労がくる50分後には別の練習を勧めています。継続的な努力と正しい意識が高速化の鍵です。
スピードアップのために意識すること
  • 速くなるにつれてスティックの振り幅を狭くしていく
  • 振り幅が狭いということは、指を開く幅も狭くなる
  • 常に脱力を意識して、スティックを動かすために必要のない力を削ぎ落としていく

速度を上げるテクニックは、ドラマーが自分の限界を超え、新たな音楽の地平を開く鍵となります。

力の抜き方

力の抜き方と繊細なタッチの習得は、ドラム演奏の質を大きく左右します。力を適切にコントロールすることで、演奏はより表現力豊かに、そして繊細になります。この技術は、演奏者が自然な動きでスティックを扱い、音量の微妙な変化やリズムのニュアンスを正確に出すために不可欠です。

力を抜くということはすぐに身につくことではありません。演奏者本人の体には【このスピードにはこれくらいの力が必要】という目に見えない情報が刻み込まれています。

例えば自分の限界テンポのBPM150の16分音符をダブルストロークで叩くときには、0〜100のうち、60くらいの力を入れて叩くという無意識な情報をもとに叩いてしまいます。脱力の練習方法としては、この限界テンポ150で叩きながら、60という力を、50、40と下げていく意識を入れながら練習します。

力の抜き方をマスターすることは、演奏技術を向上させる上で欠かせないステップであり、ドラム演奏の魅力を最大限に引き出す鍵となります。

左右のバランスを整える練習

左右のバランスを整える練習は、ドラマーの技術向上において重要な役割を果たします。このバランスの良さは、演奏における均等な力配分と精度を保証し、複雑なリズムやパターンをスムーズにこなせるようにします。

利き手ではない左手(または右手)からスタートする練習を通じて、ドラマーは左右の手の技術差を減らし、より洗練された演奏を目指します。また、このバランス感覚は、長時間の演奏における疲労の軽減や、技術的な障壁を乗り越えるための基盤を築きます。

左右のバランスを整えることで、ドラマーは自身の演奏能力の全範囲を引き出し、音楽的表現の幅を広げることが可能になります。この練習は、技術的な成長だけでなく、音楽への深い理解と感情の表現をも促進するのです。

ダブルストロークのよくある課題と解決策

不均等な打音の修正

不均等な打音の修正は、プロフェッショナルなドラム演奏への道を切り拓きます。演奏中の一貫性と美しさを実現するためには、各打音が均等な強さと音色で響くことが不可欠です。この技術を習得することで、ドラマーはリズムの正確さと音楽の質を向上させることができます。

以下は理想的な音の例です。

理想的なダブルストロークの音
  • 音量が大きくても小さくても存在感のある音
  • シングルとダブルの音を比べても、同じように聴こえる
  • ダブルの1打目と2打目の音が同じ

練習を通じて、演奏者は自身の手の動きや力の加減に敏感になり、微妙なニュアンスもコントロールできるようになります。不均等な打音を修正する過程は、耳の訓練にもなり、自身の演奏を客観的に評価する能力を養います。

この努力は、演奏全体の印象を高め、聴き手に届ける音楽の魅力を深めることに直結します。

速度と正確性の向上

速度と正確性の向上は、ドラム演奏の技術を次のレベルへ引き上げる鍵です。このバランスを達成することで、ドラマーは複雑なリズムや速いパッセージを自信を持って演奏できるようになります。

速さだけではなく、各音を正確に打つことができれば、演奏はよりクリアでプロフェッショナルな音質を持つことになります。この技術の向上は、練習における反復と集中力を必要としますが、獲得した能力は演奏のあらゆる面でその価値を発揮します。

速度と正確性を同時に高めることは、ドラマーが自らの限界を超え、聴衆を魅了する演奏を実現するための重要なステップです。

実践!有名ドラマーのダブルストローク分析

名演を通じたテクニックの理解

名演を通じたテクニックの理解は、ドラマーにとって大きな学びとなります。有名なドラマーの演奏を研究することで、彼らがどのように技術を駆使して表現を深めているかを具体的に学べます。

スティーブ・ガッドの場合

以下の楽譜はドラムの神と呼ばれるスティーブ・ガッドの「Crazy Army」というダブルストロークの6連符で始まるドラムソロです。

動画でも確認してみましょう。

小さなダイナミクスで始まり、後半に進むにつれてバスドラムやスプラッシュ奏法でドラマティックに盛り上げていますね。

デイブ・ウェックルの場合

もう一つ紹介しておきます。以下の楽譜はチック・コリアバンドのドラマーとしても有名なデイブ・ウェックルが自身のバンドで演奏している「The Chicken」のダブルストロークを使ったフィルインです。

これも動画で確認しておきましょう。

こういった有名ドラマーがどのようにしてダブルストロークを取り入れているのかを知るということは、自身の演奏に新たなアイデアを取り入れ、技術の向上につながります。

名演を分析することは、単に技術を真似ること以上の価値があり、演奏者自身の音楽観を深め、創造性を刺激することにもつながります。

多くのフレーズをコピーして、その中から部分的につなぎ合わせ、オリジナルのフレーズが出来上がっていくのです。

練習用リソース

オンラインレッスンとオンライン講座

オンラインレッスンとオンライン講座は、現代のドラマーにとって貴重な学習リソースです。インターネットが提供するこの豊富な情報源を活用することで、自宅にいながらプロの講師から学ぶことが可能になります。

オンラインレッスンでは、個別の指導を受けることができ、自分のペースで技術を磨くことができます。また、オンライン講座では自分の好きな時に、様々なテクニックやスタイルを視覚的に学ぶことができるため、理解を深めるのに非常に効果的です。

これら2つを兼ね備えているのがHKオンラインドラム教室です。

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まとめ

ドラムのテクニックである「ダブルストローク」の習得に向けた道のりを探る本記事では、ドラマーがこの重要な技術をマスターするための手法や練習方法に焦点を当てました。記事の中で特に重要なポイントを以下にまとめます。

まとめ
  • 基本形の習得:ダブルストロークの基本形をマスターすることは、リズムの正確性と流れを作る上で不可欠です。
  • 姿勢とスティックの持ち方:正しい姿勢とスティックの持ち方は、リラックスして自然な演奏を可能にし、長時間の練習でも疲れにくくします。
  • 練習の頻度と質:継続的な練習と質の高い練習が重要であり、毎日の積み重ねが技術の向上と新たな発見をもたらします。
  • 力の抜き方と繊細なタッチの習得:力の適切なコントロールと繊細なタッチは、演奏の表現力を高めるために不可欠です。
  • 速度と正確性の向上:速度と正確性のバランスが演奏の質を左右し、技術の向上に繋がります。
  • インスピレーションを受けるための演奏例:有名なドラマーの演奏を研究することで、技術や音楽への新たな視点を得ることができます。
  • オンラインレッスンと講座:オンラインの学習リソースを活用することで、プロの講師から学ぶことができます。

これらのポイントを踏まえながら、ドラマーは継続的な努力と意欲を持ち、ダブルストロークの習得に向けて着実に前進することができます。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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