こんにちは、ドラム講師の川島です。
ドラムを始めようと思っている方や、お子さんにドラムを習わせようとしている保護者の方から、時々こんな質問をいただきます。
「ドラムを叩いていると耳が悪くなりませんか?」
「生ドラムはかなり大きな音がしますが、難聴にならないのでしょうか?」
「練習するときは耳栓をしたほうがいいですか?」
確かに、生ドラムはかなり大きな音が出る楽器です。特にスネアドラムやクラッシュシンバルを強く叩いたときには、かなり大きな音が瞬間的に発生します。
そのため、何も対策をせずに大きな音を長時間、何度も聞き続けることは、耳への負担につながる可能性があります。
ただし、だからといって「ドラムを叩くと必ず耳が悪くなる」というわけではありません。
大切なのは、音量だけを見るのではなく、どのくらいの大きさの音を、どのくらいの時間、どのくらいの頻度で聞いているのかを考えることです。そして、必要に応じて耳栓を使ったり、休憩を取ったり、イヤホンの音量を下げたりしながら耳を守っていくことです。
私はドラムを30年以上続けていますが、現在のところ、普段の生活に大きな支障が出るほど耳が悪くなったという感覚はありません。特に大きな音が出る環境では、耳栓を使いながら練習することを意識しています。
もちろん、これはあくまで私自身の経験です。聴力への影響には個人差がありますので、「30年以上ドラムを叩いても大丈夫」「耳栓をすれば絶対に難聴にならない」という意味ではありません。
この記事では、これからドラムを始める初心者の方や、お子さんの耳が心配な保護者の方に向けて、ドラムと耳の関係、難聴を防ぐための音量対策、音楽用耳栓の選び方、スタジオ練習や電子ドラムで気をつけたいことまで順番に解説していきます。

- ドラムを叩くと本当に耳が悪くなる?
- 生ドラムはどのくらい耳に負担がかかる?
- なぜ大きな音を聞き続けると耳に負担がかかるのか
- ドラムを叩いたあと耳がキーンとするのは大丈夫?
- ドラマーが耳を守るためにできる5つの対策
- 音楽用耳栓と普通の耳栓は何が違う?
- ドラム用の耳栓は遮音性能が高いほど良い?
- イヤーマフはどんな人に向いている?
- 子どもがドラムを叩くときはどうやって耳を守る?
- 音楽スタジオでドラムを練習するときの耳対策
- バンド練習ではドラム以外の音にも注意する
- 電子ドラムでもイヤホン・ヘッドホンの音量に注意
- 30年以上ドラムを続けてきた私が耳について意識していること
- 耳鳴りや聞こえにくさが続く場合はどうする?
- まとめ|耳を守りながら長くドラムを楽しもう
ドラムを叩くと本当に耳が悪くなる?
まず最初に結論からお伝えすると、ドラムを叩いたからといって、必ず耳が悪くなるわけではありません。
ただし、生ドラムのような大きな音を長時間、長期間にわたって繰り返し聞く環境では、聴力に負担がかかる可能性があります。
厚生労働省も、大きな音を長時間・長期間にわたって聞き続けることによって、音を感じ取る内耳の有毛細胞がダメージを受け、音が聞こえにくくなることがあると説明しています。
つまり、問題は「ドラムという楽器そのもの」よりも、どのような音量環境で、どのくらいの時間演奏しているかです。
たとえば、同じ生ドラムを演奏するとしても、
- 30分だけ練習する
- 2〜3時間ほとんど休憩せずに練習する
- 週に1回だけスタジオに入る
- 毎日大きな音の中で長時間演奏する
- 耳栓を使用する
- 何もつけずに演奏する
という条件では、耳への負担は同じではありません。
特にドラムの場合、一定の音が鳴り続けるだけではありません。スネア、タム、バスドラム、ハイハット、ライドシンバル、クラッシュシンバルなど、さまざまな音が演奏中に何度も鳴ります。
そのため、「ドラムを叩くか、叩かないか」という二択ではなく、耳を守る習慣を持ちながらドラムを続けるという考え方が大切だと思います。
生ドラムはどのくらい耳に負担がかかる?
生ドラムを初めて叩いた方は、その音の大きさに驚くことがあります。
自宅で練習パッドを叩いているときや、電子ドラムをヘッドホンで練習しているときとは、かなり感覚が違います。
特に音楽スタジオは防音された比較的狭い空間であることが多いため、ドラムの音だけでなく、ギターアンプ、ベースアンプ、ボーカル用のPA、モニタースピーカーなど、複数の大きな音が同時に鳴ることがあります。
ドラム単体で練習する個人練習よりも、バンド練習のほうが周囲の音を含めた総合的な音量が大きくなることもあります。
また、シンバルはドラマーの耳から比較的近い位置にあります。
クラッシュシンバルを強く叩いた瞬間のように、一瞬だけ非常に大きな音が出る場面もありますので、単純に「平均的な音量」だけでは考えにくいところもあります。
WHOは、安全なリスニングを考えるうえで、音量だけではなく、音を聞いている時間や、大きな音にさらされる頻度も重要だとしています。
つまり、音が大きくなればなるほど、同じように聞き続けられる時間は短くなると考える必要があります。

なぜ大きな音を聞き続けると耳に負担がかかるのか
私たちは、耳に入ってきた音の振動を内耳で電気信号へ変換し、その信号が脳へ伝わることで「音」として認識しています。
この過程で重要な働きをしているのが、内耳にある有毛細胞です。
厚生労働省では、大きな音量で音楽などを聞き続けることにより、有毛細胞が徐々にダメージを受け、難聴につながることがあると説明しています。
しかも、音による聴力への負担は、その場ですぐに本人が気づくとは限りません。
そのため、
「今は普通に聞こえているから大丈夫」
「若いから問題ない」
「今日だけなら大丈夫」
と考えるのではなく、日頃から大きすぎる音を避ける習慣を作ることが大切です。
音量だけではなく聞いている時間も重要
耳への負担を考えるときに、非常に重要なのが音量と時間の組み合わせです。
WHOは成人の安全なリスニングの目安として、80dBでは1週間あたり40時間、90dBでは1週間あたり4時間という考え方を示しています。
ここで大切なのは、「80dBなら何時間でも大丈夫」という意味ではないことです。
音が大きくなれば、安全に聞けるとされる時間は短くなっていきます。
また、この数値は個々のドラマーの安全を保証する境界線ではありません。音の測定方法、演奏環境、瞬間的なピーク音、個人差などによって状況は変わります。
ですので、スタジオで実際にドラムを叩くときは、「何dBまでなら絶対に大丈夫」という考え方よりも、大きな音を必要以上に長く聞き続けないという考え方を持っておくほうが実用的です。
短時間なら必ず安全というわけではない
「私は1時間しかスタジオに入らないから耳栓はいらない」と考える方もいるかもしれません。
しかし、音が非常に大きければ、短い時間でも耳への負担が大きくなる可能性があります。
NIOSHでは、職業性騒音について85dBAを8時間平均の推奨曝露限界としており、音量が上がれば許容される曝露時間が短くなるという考え方を採用しています。
もちろん、これは工場などの職業環境を対象とした基準であり、そのまま「ドラム練習の安全時間」として使うものではありません。
ただし、音が大きくなるほど、時間を短く考える必要があるという基本的な考え方を理解する参考にはなります。
ドラムを叩いたあと耳がキーンとするのは大丈夫?
生ドラムを叩いたあとやライブを観たあとに、
- 耳がキーンとする
- 耳が詰まったような感じがする
- 音が少しこもって聞こえる
- いつもより聞こえにくい感じがする
といった経験をしたことがある方もいると思います。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、ライブなどで大きな音を聞いた直後から、耳がふさがったような感じ、難聴、耳鳴りなどが現れる場合があると説明しています。
こうした状態が出たときに、「ドラマーなら普通のこと」と考えて何度も繰り返すのはおすすめできません。
耳鳴りは、自分の耳が大きな音の影響を受けている可能性を知らせているサインのひとつと考え、いったん大きな音から離れて耳を休ませることが大切です。
また、耳鳴りや聞こえにくさ、耳の詰まり感などが翌日まで残る、何度も繰り返す、急に聞こえが悪くなったという場合は、自己判断だけで済ませず耳鼻咽喉科へ相談してください。

ドラマーが耳を守るためにできる5つの対策
では、実際にドラムを練習するときはどうすればよいのでしょうか。
ここからは、初心者でもすぐにできる対策を5つ紹介します。
1.音楽用耳栓を使う
一番取り入れやすい方法は、耳栓を使うことです。
特に生ドラムの練習では、ドラマー向け、ライブ向け、音楽鑑賞向けなどとして販売されている音楽用耳栓が使いやすいと思います。
一般的な耳栓は、睡眠、勉強、作業などで周囲の音をできるだけ小さくする目的の製品も多くあります。
それに対して音楽用耳栓には、音楽のバランスをなるべく崩さず、全体の音量を下げることを目的として設計されている製品があります。
ドラマーの場合、ハイハット、スネア、バスドラム、ベース、ギター、ボーカルなどを聞き分けながら演奏する必要があります。
そのため、「とにかく一番遮音性能が高いもの」を選べばよいとは限りません。
演奏に必要な音を確認しながら、耳への負担を抑えられるものを選ぶと使いやすいでしょう。
2.長時間連続して練習しない
次に大切なのが休憩です。
たとえば3時間スタジオを予約したからといって、3時間ずっと全力でドラムを叩き続ける必要はありません。
途中で演奏を止めて、曲の構成を確認したり、譜面を見直したり、メンバーと話したりする時間を作るだけでも、大きな音から耳を離す時間になります。
個人練習でも同じです。
集中して叩く時間と、動きを確認する時間、譜面を見る時間などを分けると、耳だけでなく身体の疲労も軽減しやすくなります。
3.必要以上に大きな音でモニターしない
ライブやスタジオでは、モニタースピーカーやイヤーモニターから自分の演奏や他の楽器の音を聞くことがあります。
ここでありがちなのが、周囲の楽器が大きくなるにつれて、自分のモニターもさらに大きくするという状態です。
ギターが聞こえないからアンプを上げる。
するとベースが聞こえないのでベースアンプも上げる。
さらにボーカルが聞こえないのでモニターを上げる。
このように全員が少しずつ音量を上げていくと、スタジオ全体の音量がどんどん大きくなってしまいます。
必要以上に音量を上げるよりも、アンプの向き、モニターの位置、各楽器のバランスなどを見直すことも大切です。
4.スタジオ全体の音量にも注意する
ドラマーが耳を守るというと、「自分のドラムの音」だけを考えがちです。
しかし実際のバンド練習では、ドラム以外にも大きな音源があります。
クラッシュシンバルのすぐ横に耳があり、その反対側にはギターアンプがあり、後ろにはモニタースピーカーがあるという状況も珍しくありません。
ですので、自分の叩き方だけでなく、スタジオ全体の音量を意識してください。
初めてスタジオを利用する方は、予約方法やセッティング、練習の流れについてこちらの記事でも詳しく解説しています。
5.耳に違和感があるときは無理をしない
練習後に耳鳴りがしたり、聞こえ方に違和感があったりする場合は、「せっかくスタジオを予約したから」と無理に練習を続けないことも大切です。
ドラムは今日だけ叩く楽器ではありません。
半年、1年、5年、10年と続けていくのであれば、1回の練習を無理して続けるより、長く演奏できる状態を維持することのほうが重要です。

音楽用耳栓と普通の耳栓は何が違う?
ここで、音楽用耳栓と一般的な耳栓の違いを整理してみましょう。
ただし、耳栓は製品によって設計や性能がかなり異なります。以下はあくまで一般的な傾向として考えてください。
| 比較項目 | 一般的な耳栓 | 音楽用耳栓 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 睡眠、作業、騒音対策など幅広い | 音楽を聞きながら音量を抑えることを想定した製品が多い |
| 音の聞こえ方 | 製品によっては高音などが大きく減衰し、こもって感じることがある | 音楽のバランスをできるだけ保ちながら減衰させる設計の製品がある |
| 会話の聞き取り | 遮音性が高いものでは聞き取りにくくなることがある | 会話や演奏音を確認しやすいよう設計された製品もある |
| 演奏時の使いやすさ | 製品によって差が大きい | ライブや演奏を想定した製品は使いやすい場合がある |
| 向いている場面 | 睡眠、集中したい作業、一般的な騒音対策など | バンド練習、ライブ、コンサート、ドラム練習など |

私自身、生ドラムを練習するときは、完全に音を遮断してしまうよりも、演奏に必要な音をある程度聞き取れることを重視しています。
ドラムは自分の音だけを聞いて演奏する楽器ではありません。
バンドであれば、ベースのタイミング、ギターのリズム、ボーカルの入りなどを聞きながら演奏します。
そのため、耳を守ることと、音楽を聞くことの両方を考えて耳栓を選ぶことが大切です。
ドラム用の耳栓は遮音性能が高いほど良い?
耳栓を選ぶときに、「できるだけ音を小さくしたほうが安全なのだから、一番遮音性能が高いものがいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、ドラム演奏では必ずしもそうとは限りません。
遮音しすぎると、
- 自分のタッチが分かりにくくなる
- 他の楽器が聞こえにくくなる
- 会話がしづらくなる
- 自分の音が聞こえないため、逆に強く叩いてしまう
といったことも考えられます。
もちろん、非常に大きな音の環境では十分な遮音が必要です。
一方で、練習環境や演奏スタイルによって必要な減衰量は異なります。
ですので、耳栓を選ぶときは数字だけを見るのではなく、
- どこで使うのか
- どのくらいの時間使うのか
- 音楽の聞こえ方は自然か
- 自分の耳にきちんとフィットするか
- 演奏中に外れないか
といった点も確認してみてください。
耳栓は、正しく装着できていなければ本来の性能を発揮できない場合があります。装着方法については製品の説明を確認し、耳に合わない場合は無理に使い続けないようにしましょう。
イヤーマフはどんな人に向いている?
耳栓ではなく、耳全体を覆うイヤーマフを使う方法もあります。
イヤーマフは工事現場などでも使われる聴覚保護具で、耳の穴に直接入れず、耳の外側から覆うタイプです。
ドラムの場合は、特に子どもや、耳栓をうまく装着できない人にとって選択肢になることがあります。
耳栓を耳の奥まで入れることを嫌がる小さなお子さんでも、イヤーマフであれば比較的装着しやすい場合があります。
ただし、イヤーマフにも、
- 頭の大きさに合っているか
- 締め付けが強すぎないか
- 長時間使って痛くならないか
- 髪の毛やメガネなどで隙間ができていないか
といった確認が必要です。
また、「子ども用」と書かれているだけで選ぶのではなく、製品の対象年齢や使用方法を確認するようにしてください。
子どもがドラムを叩くときはどうやって耳を守る?
子どものドラムレッスンでは、大人以上に周囲の大人が音量管理を意識する必要があります。
小さなお子さんは、自分から「この音量は耳に負担がありそうだから下げよう」と判断することはなかなかできません。
また、ドラムが楽しくなると夢中になって、休憩を忘れて叩き続けてしまうこともあります。
そのため、保護者や講師が、
- 必要に応じてイヤーマフや適切な耳栓を使う
- 長時間連続して大きな音を聞かせない
- 途中で休憩を入れる
- 演奏後に耳の違和感がないか確認する
- スタジオやライブ会場でスピーカーの近くに長時間いない
といったことを意識するとよいでしょう。

特に「子どもだから耳栓は必要ない」という考え方ではなく、子どもだからこそ大人が環境を整えてあげることが大切です。
小学生からドラムを始めるときのレッスン内容や注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
音楽スタジオでドラムを練習するときの耳対策
生ドラムを練習する場所として最も多いのが音楽スタジオです。
自宅に生ドラムを置くことはなかなか難しいため、普段は練習パッドや電子ドラムを使い、週末だけ音楽スタジオで生ドラムを叩くという方も多いと思います。
スタジオ練習で耳を守るためには、まずスタジオへ入る前から耳栓を用意しておくことをおすすめします。
「音が大きかったら後でつけよう」と考えていると、練習に夢中になってそのまま1時間叩いてしまうことがあります。
私の場合は、最初から耳栓を持ってスタジオへ入り、大きな音で練習することが分かっている場合は早めに装着するようにしています。
また、スタジオでは練習時間を全部「叩く時間」にしなくても構いません。
たとえば60分の個人練習なら、
- 最初の5〜10分でセッティング
- 基礎練習
- 曲練習
- 途中で数分休憩
- もう一度曲練習
- 最後に片付け
というように、大きな音から離れる時間を自然に作ることができます。
バンド練習ではドラム以外の音にも注意する
バンドでスタジオに入るときは、ドラムだけでなく周囲の音にも注意してください。
スタジオの中には、
- スネアドラム
- クラッシュシンバル
- ギターアンプ
- ベースアンプ
- ボーカルPA
- モニタースピーカー
など、複数の音源があります。

特に狭いスタジオでは、ギターアンプがドラマーの耳の方向を向いていることもあります。
ギタリスト本人にはそれほど大きく感じなくても、アンプの真正面に座っているドラマーには非常に大きく聞こえるということもあります。
このような場合は、アンプの音量だけでなく、向きを少し変えるだけでも聞こえ方が変わります。
バンド練習で大切なのは、「一番大きな音に全員が合わせる」のではなく、できるだけ全体の音量を整理することです。
これは耳を守る意味だけでなく、演奏自体を聴きやすくするという意味でも重要です。
電子ドラムでもイヤホン・ヘッドホンの音量に注意
ここまで生ドラムについて説明してきましたが、電子ドラムなら耳の心配はまったくないのでしょうか。
実は、そうとは限りません。
電子ドラムはスピーカーを使わず、ヘッドホンやイヤホンを接続して練習できるため、周囲には生ドラムほど大きな音は出ません。
しかし、自分の耳の中には大きな音を入れることができてしまいます。
電子ドラムを叩いていると、実際のパッドをスティックで叩く「パタパタ」という打撃音が聞こえます。
その打撃音を消そうとしてヘッドホンの音量を上げてしまう方もいます。
さらに音源に合わせて練習している場合、
「曲が聞こえにくい」
「自分のドラムが聞こえにくい」
という理由で、少しずつ音量が大きくなってしまうことがあります。
厚生労働省でも、ヘッドホンやイヤホンを大きな音量で長時間使用することによる難聴への注意を呼びかけています。
対策としては、
- 必要以上にボリュームを上げない
- 長時間連続して使用しない
- 定期的にヘッドホンを外して耳を休ませる
- 周囲の騒音を消すためだけに音量を上げない
ことを意識してください。

電子ドラムの特徴や選び方については、こちらの記事も参考にしてください。
また、マンションで電子ドラムを使う場合は耳への対策とは別に、パッドの打撃音やペダルから床へ伝わる振動にも注意が必要です。
30年以上ドラムを続けてきた私が耳について意識していること
私はドラムを30年以上演奏してきました。
これまで生ドラムの練習、バンド練習、ライブなどで、かなり大きな音の中にいる経験を何度もしてきました。
それでも現在のところ、普段の生活に大きな支障が出るほど耳が悪くなったという感覚はありません。
ただ、だからといって「ドラムは耳に影響しない」とは考えていません。
むしろ長くドラムを続けたいからこそ、耳を守ることは大切だと考えています。
私が特に意識しているのは、大きな音の中に長時間いるときは耳栓を使うことです。
耳栓をすると、最初は少し違和感があるかもしれません。
特に今まで何もつけずに生ドラムを叩いていた人は、スネアやシンバルの聞こえ方が変わるため、叩きにくく感じることがあります。
しかし、しばらく使っていると、その聞こえ方に慣れてきます。
私の場合、耳栓をしていても、リズムやバンド全体の流れを聞きながら演奏できます。
そして練習が終わったあとに耳が疲れ切っている感覚を減らすという意味でも、耳栓を使う価値はあると感じています。
ただし、ここは大事なので繰り返しますが、これは私個人の経験です。
耳栓をしていれば絶対に難聴にならないという保証ではありませんし、耳への影響には個人差があります。
耳栓だけに頼るのではなく、音量、練習時間、休憩、イヤホンの音量などを総合的に考えることが大切です。
耳鳴りや聞こえにくさが続く場合はどうする?
ドラムを叩いたあとに少し耳が疲れている感じがしても、時間が経つと元に戻ることがあります。
しかし、
- 耳鳴りが続く
- 翌日になっても耳が詰まった感じがする
- 片方の耳だけ聞こえにくい
- 突然、聞こえ方が変わった
- 会話が聞き取りにくくなった
- 音がこもって感じる状態が続く
といった場合は、「ドラムを叩いたから仕方がない」と自己判断しないでください。
特に急な聴力低下については、音による影響以外の病気が隠れている場合もあります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会や厚生労働省でも、急な聞こえの変化については早期の受診が重要とされています。
違和感が続く場合は、耳鼻咽喉科で相談することをおすすめします。
インターネットの記事だけで「自分は大丈夫」と判断したり、反対に「難聴になってしまった」と決めつけたりせず、必要な場合は聴力検査を含めて専門家に確認してもらうことが大切です。
まとめ|耳を守りながら長くドラムを楽しもう
今回は、「ドラムを叩くと耳が悪くなるのか?」という疑問について、耳への負担を減らす方法と一緒に解説してきました。
ドラムは確かに大きな音が出る楽器です。
特に生ドラムでは、スネアやシンバルなどの大きな音を近い距離で何度も聞くことになります。
しかし、だからといってドラムをやめる必要はありません。
大切なのは、
- 必要に応じて音楽用耳栓を使う
- 長時間連続して大きな音を聞き続けない
- 途中で耳を休ませる
- スタジオ全体の音量を上げすぎない
- 電子ドラムでもイヤホン・ヘッドホンの音量を上げすぎない
- 子どもの場合は大人が音量環境を管理する
- 耳鳴りや聞こえにくさが続くときは医療機関へ相談する
といった基本的な対策を習慣にすることです。
ドラムは、数週間や数か月だけ楽しむのではなく、何十年も続けることができる楽器です。
私自身も30年以上ドラムを続けています。
長く続けていくためには、手首や腰など身体を守るのと同じように、耳も大切にしていく必要があります。
「大きな音に慣れる」のではなく、「大きな音と上手につきあう」。
この考え方を持って、耳を守りながらドラムを楽しんでいきましょう。
ドラムは、楽譜や動画を見ているだけでは分かりにくい部分がたくさんあります。
たとえば、どんな音を出せばいいのか、どのくらいの力加減で叩けばいいのか、曲に合わせるときに何を意識すればいいのかなど、実際に叩きながら覚えていくことが大切です。
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