こんにちは。船橋日大前駅から徒歩6分の川島広明ドラム教室です。
今回は、ダウンストロークとタップストロークを同時に鍛えられる「アクセント移動」の練習について、やさしく整理してみたいと思います。
アクセント移動は、ドラムの基礎練習の中でもとても大切な内容です。単に音を大きく叩く練習ではなく、アクセントのあとに続く小さい音まで含めてコントロールする力を育てることができます。
さらに、この練習はシングルストロークだけでなく、ダブルストロークやパラディドルにも広げることができます。いろいろな手順で練習しておくと、将来的にドラムセットへ応用したとき、より個性的で自由なフレーズが作りやすくなります。
今回は、16分音符の基本的なアクセント移動から始めて、シングルストローク、ダブルストローク、パラディドルへと段階的に見ていきましょう。
アクセント移動とは?
アクセント移動とは、同じ長さの音符が並んでいる中で、アクセントをつける位置を少しずつずらしていく練習のことです。
今回のテーマでは、1拍の中に4つの音が入る16分音符を使います。たとえば、4つの16分音符が並んでいるときに、最初は1つ目にアクセントをつけ、次は2つ目、その次は3つ目、最後は4つ目というように、アクセントの位置を移動させていきます。
この練習が大切なのは、アクセントを「強く叩くこと」だけでは終わらないからです。アクセントのあとの小さい音をきれいにそろえるためには、手の動きまで整える必要があります。つまり、アクセント移動は、音量差とタイミングの両方をコントロールする練習になります。
アクセントそのものの考え方を先に整理したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
16分音符の4つの位置を理解しよう
16分音符のアクセント移動を練習する前に、まずは1拍の中に4つの位置があることをしっかり意識しておきましょう。
口で数えるなら、「1 e & a(イー・アンド・ア)」のように4つに分けて感じます。日本語でシンプルに「1・2・3・4」と4分割で感じても大丈夫です。大切なのは、1拍の中に均等に4つの音が入る感覚を持つことです。

次に、アクセントをそれぞれの位置に移していきます。
この段階では、まだ速く叩く必要はありません。まずは、どこにアクセントがあるのかを頭の中ではっきり分けて感じられることが大切です。
16分音符そのものの感じ方や基礎を整理したい方は、こちらもあわせてご覧ください。
まずはシングルストロークで練習する
アクセント移動の基本として、まずはシングルストロークで練習するのがおすすめです。手順は、右左右左の繰り返しです。
R L R L
この形は左右交互なので、アクセントの位置が変わるたびに、右手にも左手にもアクセントが回ってきます。そのため、両手をバランスよく鍛えやすいのが特徴です。

練習するときは、次のような順番で進めると分かりやすいです。
1. 1打目にアクセントをつける
最初はもっとも分かりやすい、1打目アクセントから始めます。
「強・弱・弱・弱」という並びを安定して出せるようにします。
2. 2打目にアクセントを移動する
次に、2つ目の音だけを大きくします。
3. 3打目、4打目にも移動する
3つ目、4つ目とアクセント位置を変えていくと、急に難しさが増してきます。
シングルストロークの基礎や左右のバランスについては、こちらも参考になります。
ダウンストロークとタップストロークを使い分ける
アクセント移動の大事なポイントは、ただ強く叩くだけではないということです。アクセントをきれいに聞かせるためには、そのあとの小さい音へ自然につなげる動きが必要です。
ここで重要になるのが、ダウンストロークとタップストロークです。
ダウンストロークとは?
ダウンストロークは、アクセントを出したあとに、スティックを低い位置に止める動きです。
つまり、大きい音を出したあと、すぐ次の小さい音が叩ける準備まで同時に行う動きです。
タップストロークとは?
タップストロークは、低い位置から小さく叩く動きです。
アクセントのあとの弱い音をそろえるために必要な動きで、音量差をきれいに作る土台になります。

アクセント移動は、この2つの動きを自然に切り替える練習になります。
たとえば、アクセントの音ではダウンストロークを使い、その後の小さい音ではタップストロークを使う、という流れです。
この感覚が身についてくると、音の大小がつけやすくなるだけでなく、叩き方そのものが整理されて、見た目にも無駄の少ない動きになっていきます。
ストローク全体の考え方を深く理解したい方は、こちらの記事もおすすめです。
ダブルストロークでもアクセント移動を練習する
アクセント移動は、シングルストロークだけで終わらせず、ダブルストロークにも広げていくと、とても効果的です。
ダブルストロークの代表的な手順として、まずは次の形を使ってみましょう。
R R L L

この形では、同じ手が2回続くため、シングルストロークとは違うコントロールが必要になります。特に、1打目と2打目でアクセント位置が入れ替わるときに、1回目と2回目の音量差をしっかり出せるかがポイントです。
もう1つのバリエーションとして、次のような並びも練習してみましょう。
R L L R
このように手順が変わると、アクセントの位置に対して手がどう動くかも変わります。そのため、単に1つのパターンだけに慣れるのではなく、いろいろな並び方で練習しておくことで、手順への対応力が上がっていきます。
ダブルストロークについて詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
また、ダブルストロークの手順バリエーションをさらに深めたい方には、こちらの記事もおすすめです。
パラディドルで手順のバリエーションを増やす
次に、シングルストロークとダブルストロークを組み合わせた「パラディドル」に進んでみましょう。
パラディドルは、交互に叩く動きの中に同じ手が2回続く部分が入るため、アクセント移動との相性がとても良い手順です。シングルだけ、ダブルだけでは得られない感覚を身につけることができます。
今回は、次の4種類を練習対象として考えてみます。
- ストレートパラディドル:RLRR LRLL
- ディレイドパラディドル:RLRL LRLR
- リバースパラディドル:RRLR LLRL
- インワードパラディドル:RLLR LRRL
ここで大切なのは、どの手順でもアクセントの位置が変わるたびに、ダウンストロークとタップストロークの切り替えが必要になることです。つまり、手順が複雑になるほど、音量コントロールと動きの整理がより重要になります。
シングルストロークだけでなく、ダブルストロークやパラディドルでも練習しておくと、手順に対する対応力が上がります。これは、ドラムセットでフレーズを組み立てるときにとても役立ちます。
手順そのものの考え方を整理したい方は、こちらも参考にしてみてください。
また、パラディドルをドラムセットへ応用したい方は、こちらの記事もおすすめです。
手順を変えるとドラムセットでのフレーズが広がる
アクセント移動をいろいろな手順で練習する意味は、単に基礎練習の幅を広げることだけではありません。ドラムセットへ応用したときに、フレーズ作りの自由度が大きく広がることにあります。
たとえば、アクセントのついた音だけをスネアやタムに移動させると、同じ手順でも印象が大きく変わります。弱い音はスネア上で小さくまとめ、アクセントだけをタムへ移動させることで、自然なフィルインのような流れを作ることもできます。

この発想が身についてくると、「基礎練習がそのまま演奏につながる」感覚が出てきます。
つまり、練習しているパターンが単なる練習で終わらず、実際のフレーズの材料になっていくわけです。
いろいろな手順を持っていると、同じリズムでも手順の違いによって音の流れが変わるため、より個性的なフレーズを作りやすくなります。シングル、ダブル、パラディドル、さらにトリプル系の考え方まで広げていくと、表現の幅はますます豊かになります。
練習時の注意点
アクセント移動を練習するときは、次のポイントを意識してみてください。
1. 速く叩くより、ゆっくり正確に
アクセント移動は、速さよりも正確さが大切です。
特に最初は、ゆっくりのテンポで音量差とタイミングをそろえることを優先しましょう。
2. メトロノームを使う
メトロノームを使うと、アクセントの位置がずれていないか、16分音符の間隔が均等かを確認しやすくなります。
音量差だけでなく、タイミングも一緒にチェックすることが大切です。
3. 小さい音を雑にしない
アクセントばかり意識していると、その後の小さい音が雑になりやすいです。
しかし、きれいなアクセントは、小さい音が整っていてこそ生きてきます。
4. 動きを小さく整理する
アクセントのあとに毎回手が大きく浮いてしまうと、次のタップストロークが安定しません。
ダウンストロークで低い位置に止め、そこからタップストロークへつなげる感覚を大切にしましょう。
5. 練習の流れを段階的にする
いきなり全部をやろうとせず、まずはシングルストローク、次にダブルストローク、最後にパラディドルという順番で進めると、無理なく積み上げやすくなります。
練習全体の考え方や、効率よく上達するための進め方については、こちらも参考になります。
あわせて、基礎練習をどのように積み上げていくかを整理したい方は、こちらの記事もおすすめです。
初心者の方が基礎練習を全体像の中で理解したい場合は、こちらも役立つと思います。
まとめ

アクセント移動は、16分音符の中でアクセントの位置をずらしていく、とてもシンプルな練習です。ですが、その中にはドラム上達に欠かせない大切な要素がたくさん詰まっています。
特に重要なのは、アクセントを「強く叩くだけ」で終わらせず、次の小さい音へ自然につなげることです。そのためには、ダウンストロークとタップストロークの切り替えがとても大切になります。
また、シングルストロークだけでなく、ダブルストロークやパラディドルでもアクセント移動を練習すると、手順への対応力が上がります。手順の引き出しが増えると、ドラムセット上でのタム移動やフィルインにも応用しやすくなり、より個性的なフレーズ作りにつながっていきます。
基礎練習は地味に見えるかもしれませんが、こうした積み重ねが演奏の自由さにつながっていきます。
ぜひ、ゆっくりのテンポからチャレンジしてみてください。
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