ドラムのシンバルの種類と役割|クラッシュ・ライド・ハイハットの違いを初心者向けに解説

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こんにちは、ドラム講師の川島です。

ドラムセットを見ると、丸いシンバルが何枚も並んでいます。

初心者の方からすると、
「全部同じように見えるけど、何が違うの?」
「どのシンバルを、どこで叩けばいいの?」
と思うこともあるのではないでしょうか。

実は、シンバルはそれぞれ役割が違います。

大きく分けると、

  • リズムを刻む
  • アクセントをつける
  • 曲を盛り上げる
  • 特殊な効果音を加える

といった役割があります。

今回は、ドラムセットでよく使われる代表的なシンバルとして、

  1. クラッシュ
  2. ハイハット
  3. ライド
  4. チャイナ
  5. スプラッシュ
  6. スタック

の6種類を初心者向けに解説していきます。

まずドラムセット全体の楽器の名前を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

クラッシュシンバル|曲の始まりやアクセントに使う

まずはクラッシュシンバルです。

クラッシュシンバルの主な役割は、曲の始まりやセクションの変わり目にアクセントをつけることです。

例えば、

  • Aメロからサビへ入る瞬間
  • フィルインを叩いた直後
  • 曲の一番最初

このようなところで、

「ジャーン!」

とクラッシュシンバルを鳴らします。

つまり、クラッシュはずっとリズムを刻み続けるというよりも、

「ここから曲が変わりますよ」

という目印をつけるような役割があります。

一般的なドラムセットでは、演奏者から見て左前に16インチ程度、右前や右横に18インチ程度のクラッシュを置くことがあります。

ただし、これは絶対ではありません。

14インチや17インチ、19インチなどを使用するドラマーもいますし、ジャンルや好みによって組み合わせはさまざまです。

あくまで、16インチと18インチは代表的なサイズと考えてください。

一般的には、小さめのクラッシュは比較的素早く音が立ち上がり、大きめのクラッシュはより豊かに響きやすくなります。

例えば軽いアクセントには小さめのクラッシュ。
サビの頭などで大きく広げたい場合には、大きめのクラッシュ。

このように使い分けることもできます。

ハイハットシンバル|リズムの細かい目盛りを作る

次はハイハットシンバルです。

ハイハットは、ドラム初心者が最初に覚えることの多いシンバルです。

主な役割は、リズムの細かい単位を刻むことです。

私はレッスンでは、ハイハットを時間を測る定規の目盛りのようなものとして説明することがあります。

例えば8ビートでは、

「チッ・チッ・チッ・チッ」

と一定間隔でハイハットを刻みます。

この音があることで、曲の時間の流れが分かりやすくなります。

ハイハットは2枚のシンバルでできている

一般的なハイハットは14インチ程度で、2枚のシンバルを上下に重ねて使用します。

上側のシンバルをトップ。
下側のシンバルをボトム。

と呼びます。

そしてハイハットスタンドについているペダルを、左足で操作します。

左足でしっかり踏み込むと、2枚のシンバルが閉じます。

すると、

「チッ、チッ、チッ」

という短く歯切れのよい音になります。

これをクローズドハイハットと呼びます。

逆に少し左足を上げて2枚のシンバルを開くと、

「シャー」

という長く響く音になります。

こちらがオープンハイハットです。

つまりハイハットは、左足の踏み具合によって音色を変えられるシンバルなんですね。

クローズとオープンで曲の印象が大きく変わる

同じ8ビートを叩いていても、ハイハットをしっかり閉じれば、

「チッチッチッチッ」

とタイトな演奏になります。

少し開けば、

「シャー、シャー」

と音が広がります。

つまりハイハットは、リズムを刻むだけでなく、曲のエネルギーを調整する役割も持っています。

ハイハットオープンについて詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。

また、初心者の方はハイハットを開きすぎてしまうことも多いです。

こちらの記事では、ハイハットの開き具合について詳しく解説しています。

足だけでハイハットを鳴らす「フットハイハット」という使い方もあります。

ライドシンバル|大きく響かせながらリズムを刻む

ライドシンバルも、ハイハットと同じようにリズムを刻むために使うシンバルです。

ただし、ハイハットとは音の響き方がかなり違います。

一般的なライドシンバルは20インチ程度です。

ハイハットよりも大きいため、

「チーン、チーン」

と広がりのある音がします。

そのため、曲を盛り上げたい場面で使用されることが多いです。

例えば曲の流れを考えてみましょう。

Aメロ

クローズドハイハットで静かに刻む。

↓

Bメロ

ハイハットを少し強めに叩く、または少し開いて響きを増やす。

↓

サビ

ライドシンバルで大きく刻む。

このようにすると、曲の中に自然な盛り上がりを作ることができます。

ライドはサビだけではなく、ギターソロなどの盛り上がるセクションで使用されることもあります。

つまりハイハットとライドはどちらもリズムを刻むシンバルですが、

ハイハットは比較的タイトに刻む
ライドは響きを広げながら刻む

という違いがあります。

ライドのカップを叩く音も覚えておこう

ライドシンバルの中央には盛り上がった部分があります。

この部分をカップまたはベルと呼びます。

ここをスティックで叩くと、

「カン!カン!」

という明るく硬い音が出ます。

ロックやファンクなどでアクセントとして使用されることもあります。

ライドをフィルインの中に組み込むこともありますが、基本的にはリズムパターンを刻むために使うことが多いシンバルです。

クラッシュ・ライド・ハイハットの違い

ここまでの3種類が、ドラム初心者の方には特に重要です。

一度整理してみましょう。

シンバル主な役割代表的なサイズ音の特徴よく使う場面
ハイハットリズムを細かく刻む14インチ前後短くタイト〜開けば長く響くAメロ、Bメロ、基本リズム
ライド響かせながらリズムを刻む20インチ前後広がりがあり長く響くサビ、ギターソロなど
クラッシュアクセントをつける16〜18インチ前後「ジャーン」と大きく広がる曲頭、サビ頭、フィルイン後

ものすごく簡単にまとめるなら、

ハイハット=細かくリズムを刻む
ライド=大きく響かせながらリズムを刻む
クラッシュ=曲の節目にアクセントをつける

と考えると分かりやすいです。

初心者の方は、まずこの3種類の役割を理解しておけば、ドラムセットにあるシンバルの意味がかなり分かるようになります。

ドラムの基本用語についてはこちらの記事でもまとめています。

チャイナシンバル|強烈なアクセントを加える

次はチャイナシンバルです。

チャイナシンバルは、クラッシュよりもさらに個性的なアクセントがほしい時に使います。

クラッシュが、

「ジャーン!」

だとすると、チャイナは、

「ガシャーン!」

というような、かなり特徴的な音がします。

普通のクラッシュとは音色が大きく異なるため、特殊効果のように使えるシンバルです。

そのため、エフェクト系シンバルとして扱われることもあります。

曲によっては1〜2回程度、特別なポイントだけで使用することもあります。

例えば、

  • 曲の最後
  • 強烈なブレイク
  • 大きく盛り上げたい部分
  • 重たいギターリフと合わせるところ

などです。

ただし、チャイナをどれくらい使うかはジャンルによってかなり変わります。

ロックやメタル、フュージョンなどでは、1曲の中で何度も使用することもあります。

ですので、「チャイナは何回まで」という決まりがあるわけではありません。

大切なのは、非常に個性的な音なので、曲の中で強いアクセントとして機能するということです。

スプラッシュシンバル|小さなアクセントを加える

次はスプラッシュシンバルです。

スプラッシュはクラッシュよりもかなり小さいシンバルで、10インチや12インチ程度のものがよく使われます。

音もクラッシュほど長くありません。

「パシャッ」

「シャッ」

というように、短く素早く鳴ります。

そのため、ほんの少しだけアクセントをつけたい時にとても使いやすいシンバルです。

例えばシンコペーションのリズムを叩いていて、

「ここの音だけ、少し目立たせたい」

と思ったとします。

しかしクラッシュを叩くと、

「ジャーン!」

と鳴りすぎて、曲が大げさになってしまう。

そんな時にスプラッシュを使うと、

「パシャッ」

という軽いアクセントを加えることができます。

ハイハットだけでは物足りない。
でもクラッシュでは大きすぎる。

その中間くらいのアクセントとして使えるのがスプラッシュです。

アクセントの強さでシンバルを使い分ける

初心者の方にシンバルの使い分けを説明する場合、アクセントの強さで考えると分かりやすいです。

ハイハットオープン

↓

スプラッシュ

↓

クラッシュ

↓

チャイナ

という順番で考えることができます。

小さなアクセントならハイハットオープン。
もう少し目立たせたいならスプラッシュ。
はっきり曲を区切りたいならクラッシュ。
さらに強烈なインパクトを出したいならチャイナ。

という感じです。

ただし、これは絶対的な音量の順番ではありません。

シンバルの大きさや厚さ、メーカー、モデル、叩く強さなどによって音量は変わります。

ここで言っているのは、曲の中で、どのくらい強くアクセントを感じさせるかというイメージです。

スタックシンバル|余韻をカットした短い音

最後はスタックシンバルです。

スタックとは、通常のように1枚のシンバルを鳴らすのではなく、シンバルの上に別のシンバルを重ねて使う方法です。

シンバル同士が接触しているため、通常のクラッシュのように長く響きません。

クラッシュなら、

「ジャーーーーン」

と余韻が残ります。

しかしスタックの場合は、

「カッ!」

「チャッ!」

というように、短いアタック音になります。

この音の短さがスタックの特徴です。

クラップサウンドのように使うこともできる

スタックは、人間の手拍子のようなクラップサウンドを表現するために使うこともあります。

例えばスネアドラムと同じように、2拍目と4拍目でバックビートを叩いているところにスタックを加えます。

すると、

「チャッ!」

という短い音が加わり、クラップのようなサウンドを作ることができます。

ファンク、フュージョン、ゴスペル、R&Bなどの現代的な演奏でも使われます。

ただし、スタックはバックビート専用というわけではありません。

リズムパターンの中に組み込んだり、フィルインに使ったり、アクセントとして使ったりと、かなり自由度の高いシンバルです。

初心者はどのシンバルから覚えればいい?

ここまで6種類のシンバルを紹介してきました。

しかし、ドラムを始めたばかりの方が、最初から全部覚える必要はありません。

まず覚えてほしいのは、

  1. ハイハット
  2. クラッシュ
  3. ライド

この3種類です。

この3種類が分かれば、基本的な8ビートを使う曲の多くに対応できます。

その後、演奏に慣れてきたら、

  • スプラッシュ
  • チャイナ
  • スタック

などのエフェクト系シンバルを覚えていけば大丈夫です。

まだ8ビートを練習したことがない方はこちらの記事から始めてみてください。

「そもそも初心者は何から練習すればいいの?」という方はこちらで練習の順番を解説しています。

また、ハイハットを刻んでいると腕が疲れてしまう方は、スティックを毎回同じように振り上げるのではなく、アップダウン奏法を使うと楽に叩けるようになります。

シンバルは「音量」ではなく「役割」で選ぶ

シンバルの種類を覚えてくると、

「大きい音を出したいからクラッシュ」
「さらに大きい音だからチャイナ」

というように、音量だけで使い分けたくなるかもしれません。

しかし、本当に大切なのは音量だけではありません。

シンバルを選ぶ時は、

  • 今は曲のどのセクションなのか
  • どの程度アクセントをつけたいのか
  • どのくらい余韻を残したいのか
  • どんな音色にしたいのか
  • どのようなジャンルを演奏しているのか

などを考えます。

例えば同じサビでも、

  • ライドシンバルを刻む場合
  • クラッシュシンバルを8分音符で連続して叩く場合
  • オープンハイハットを使う場合

それぞれ曲の印象はまったく変わります。

つまり、「どのシンバルを選ぶか」もアレンジの一部なんですね。

ただ楽譜に書かれているシンバルを叩くだけではなく、

「このセクションでは、どんな音が合うだろう?」

と考えられるようになると、演奏の表現力もどんどん広がっていきます。

まとめ|まずはハイハット・クラッシュ・ライドから覚えよう

今回は、ドラムで使われる代表的なシンバルの種類と役割について解説しました。

最後にもう一度整理します。

ハイハット

リズムを細かく刻むシンバルです。

クローズとオープンを左足でコントロールできます。

ライド

響きを出しながらリズムを刻むシンバルです。

サビやギターソロなど、曲を盛り上げる場面でよく使います。

クラッシュ

曲の始まりやセクションの変わり目などでアクセントをつけるシンバルです。

スプラッシュ

クラッシュほど大きくない、小さなアクセントを加えたい時に使います。

チャイナ

非常に個性的で、強烈なアクセントを加えられるシンバルです。

スタック

余韻が短く、「カッ」「チャッ」といった特殊な音を作ることができます。

シンバルは、ただ音を大きくするためのものではありません。

曲の流れや盛り上がりを作るための、とても重要な楽器です。

初心者の方は、まずハイハット・クラッシュ・ライドの3種類から役割を覚えてみてください。

そして好きな曲を聴きながら、

「今はハイハットかな?」
「サビになったからライドに変わったな」
「フィルインの後にクラッシュが入ったな」

というように、シンバルの音を意識して聴いてみてください。

ただ名前を暗記するよりも、実際の音楽の中で役割を感じながら覚える方が、ドラムの理解はずっと深くなります。

ドラムは、楽譜や動画を見ているだけでは分かりにくい部分がたくさんあります。

たとえば、どんな音を出せばいいのか、どのくらいの力加減で叩けばいいのか、曲に合わせるときに何を意識すればいいのかなど、実際に叩きながら覚えていくことが大切です。

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